丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2008年5月号 -第214号-

鋼材・資材価格の高騰の影響

4月からの鋼材・副資材価格の急騰から建設業界は見積もり受注単価の抜本的な見直しを迫られている。大阪駅周辺の大型開発工事では、ゼネコンが急ピッチな素材高に対応仕切れず、完成時の大幅な赤字を考えると施主に違約金を支払い契約のキャンセルする事態が発生した。このような事態は想定内であるが、今後、各地でこのような事態が頻繁に発生すると考えられる。また、公共工事や民間工事においては、想定以上の材料や資材の値上げによって入札が決まらない事態が発生して工事の延期や凍結、中止になる事態が発生しております。北陸の新幹線架橋工事に鉄筋、鋼管杭で今年度分として推定5万トンが見込まれていますが、昨年度契約したゼネコンでは1契約工事スパンにおいては、おおよそ3.5千t~4千tが使用されます。価格の急騰によって経費は約1.5億円~2億円の負担増となり頭を抱えています。建築・土木業界においては、昨年度の改正建築基準法で確認申請の遅れの影響が続く中において、今年からの大幅な鋼材・副資材の急騰と4月に期限切れした暫定税率の道路財源の影響にてまともに受けまして民間の設備投資、公共事業の激減と資材は急騰などの影響でまさに八方塞となっております。この影響は少なくても夏場頃まで続くと思われ、業界の再編成や体力のない中小は自然淘汰されることが十分に考えられます。また、これらは必然的に下請け業者、建築関連メーカーや納入業者にも多大な影響を及ぼして、このままでは、間違いなく日本の景気は急速に減速してしまいます。また、サブプライズ問題での米国の景気後退や中国のバブル崩壊の前兆を思わせるここ半年間の株価の暴落(50%安)の影響は今後どのように日本経済にどのように影響を及ばすのか想像できません。最近よく耳にすることですが、「日本の景気は新たな法律を作るたびに景気が悪くなる」また「官制不景気だ」と言われております。これらは官僚が主であり、政治が副であり、政治が機能を果たしていない政治の構造的問題であります。このことが一番の主因だと思われます。