丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2016年3月号 -第305号-

東大話法

2020年東京五輪「エンブレム」の撤退記者会見で、組織委員会の責任を問われた佐藤敏郎事務総長が「分解して誰かに責任があるという議論はするべきではない」と答えたのを受け、日本パブリックリレーションズ協会理事の鶴野充茂氏は9月4日付「日経ビジネス」オンラインへの寄稿で、「俗にいう『東大話法』だ」と厳しく斬り捨てている。

「東大話法」とは、「東大関係者・卒業生に共通する欺瞞的な言葉の使い方」のこと。自身も東大教授の安冨歩氏が2012年、著書「原発危機と『東大話法』」で指摘した。安冨氏は、その特徴として20の「規則」を挙げる。すなわち—–

①自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する ②自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する ③都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事する ④都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す ⑤どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々に話す ⑥自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する ⑦その場で自分が立派な人だと思われることを言う ⑧自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する ⑨「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく ⑩スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる

⑪相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す ⑫自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する ⑬自分の立場に沿って、都合のよい話を集める ⑭羊頭狗肉 ⑮わけのわからない見せかけの自己批判によって誠実さを演出する

⑯わけのわからない理屈を使って相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する

⑰ああでもない、こうでもないと、自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる ⑱ああでもない、こうでもないと、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす ⑲全体のバランスを考えて発言せよ  ⑳「もし○○○であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。

 なるほど、佐藤事務総長は東大法学部卒だ。ただ、もしかすると諸兄の身近にも、「東大話法」を操る“東大出身・関係者”似が居はしまいか?それはまた厄介な話だ。