丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2020年12月号 -第363号-

集 団 主 義

 

 『沈没船ジョーク』をご存じだろうか?世界各国の国民性を表した有名なジョークである。

世界各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかっている。船長はまずは男性乗客を海に飛び込むように指示しなければならなかった。船長は各国の男性乗客を飛び込ませるために次のように言った。    

アメリカ人には「飛び込めばヒーローになれる」、イギリス人には「紳士はこういう時に真っ先に飛び込む」、イタリア人には「海で美女が泳いでいる」、フランス人には「海に飛び込んではいけない」、ドイツ人には「規則ですから飛び込んでください」。では日本人にはなんと言ったか?「みんな飛び込んでいるぞ」。

これは各国の国民性・民族性を端的に表しており、その特徴が共通理解されているから面白いのだ。つまり、フランス人は偏屈が多く、ドイツ人は法・ルールを遵守する国民性で、日本人は集団主義。

この例を「コロナ禍の自粛要請」に当てはめても通じるのではないか。アメリカ人には「自粛すればヒーローになれる」、イギリス人には「紳士は真っ先に自粛する」、日本人には「みんな自粛しているぞ」というように。

まだ緊急事態宣言前3月下旬、すでに夜の飲食店は閑散としていた。緊急事態宣言でがんじがらめに縛らなくとも、多くの日本人は夜の外出自粛の空気を読み取り自粛した。「みんな自粛しているのだから、私も自粛しなければ」という集団主義の国民性が第一波を押さえることができた一因ともいえる。

連日ニュースで東京の感染者数が報道されている。感染者数が増加したと伝えられると、東京の飲食店のみならず地方の百貨店や商業施設も来店客数が落ち込むという。

緊急事態宣言解除後の6月の百貨店売上高は各社、2~3割の落ち込みとなり、売上は増えなかった。これでは今月の市況も前年水準に戻りそうもない。

そんな中、7月22日から国内旅行を対象に旅行代金を支援する「GO TOトラベル」がスタートする。「感染拡大の防止と社会経済活動を両立していくことが大事である」と。はたしてみんなは、どう動く?     

7月号レーダーより