ス マ ホ 依 存
JOB総研は、2215人の社会人男女を対象に「2022年スマホ依存の実態調査」を実施した。コロナ前のスマホ使用時間は1日平均3時間32分であったが、コロナ禍では4時間54分になり、1時間22分も増加していることがわかった。
依存とは、特定の物資の使用や行為が精神的、身体的になくてはならなくなり、自分ではコントロールできなくなる状態を指す。世界的ベストセラーとなった『スマホ脳』の著者アンデシュ・ハンセンは、スマホの依存性の高さについて警鐘を鳴らしている。
過度なスマホ使用は、コミュニケーションや人間関係、仕事や健康への影響を及ぼしかねない要因になる。
―――先週日曜日、電車に乗ると全員マスクを着用してほとんどの人が下を向いてスマホをみていた。もしも大昔の映画に近未来の電車内としてそんな場面があったとしたら、さぞ異質な世界に映ったことだろう。だが、今では日常的な光景だ。
仕事上ではスマホが必須になった。当欄を書くのにネタが思いつくとスマホにメモ、取材ではカメラで撮影、仕事上のアポイントもLINEやメッセンジャーが中心で電話は著しく減った。最近ではスマホで取材依頼し、取材後のやりとりもスマホで終えることが多く、家に置いてきたら、仕事が止まるといっても過言ではない。
2年前までは家に帰ってからも手放せず、食事をしているときや、テレビをみているときも左手はスマホを触っているような状態だったが、『スマホ脳』を読んでからは共感することが多々あり、意識的に遠ざけるようにした。今では、仕事上での使用とバランスを取るように、家ではほとんど触っていない。元々スマホの動画よりも、大画面で映画を観るのが好きなので、空き時間にテレビで動画配信サービスを観るようにすれば、自然とスマホから離れられた。そして寝室に持ち込まないようになり、寝つきが良くなったことを特筆しておく。
話を戻すと、デジタル社会とはいえスマホの使用時間が1日平均4時間54分はあまりに長い。一体、人生の限られた時間をどれだけスマホと対峙に費やしていることか。果たしてその人生は有意義なのだろうか?
『スマホ脳』で著者は「1日の自分のスマホ利用時間を知ろう」とアドバイスする。
自分を知ることが変化への第一歩になる。これは何事も同じだ。
<レーダーより>